佐渡の登山情報

佐渡島の登山情報です

佐渡の山の魅力 その①

① 天然スギ林 〜奇怪な形をしています〜

佐渡山脈の一部には、天然スギ林が広がっています。

 

f:id:higea:20191121171305j:plain

f:id:higea:20191121170929j:plain

f:id:higea:20191121170749j:plain

新潟大学演習林石名天然杉林が有名です。スギの原生林と言われることもありますが、わりと人の手が入っているようなので、ここでは天然スギ林としておきます。

※原生林と天然林の違い…原生林は、人の手が全く入っていない森林。天然林は、自然に生えてきた森林で、伐採など人の手が入っていても天然林。さらに、人が植えた森林のことは人工林と言います。

比較的広い面積の天然スギ林が残っているのは、徳川幕府の御料林であったことが一つの理由と言われています。

★ここが見どころ

スギの枝の形がとても特徴的です。雪と風の影響で写真のように枝が垂れ下がったり、枝が片側だけについたりします。大佐渡山脈では、冬に北西からの強力な季節風が吹き当たりますので、スギの木も枝葉を風が当たらない方向だけにつけるようになります。 

 

また、佐渡のような多雪地のスギは、クローンで分身を作ります(無性繁殖などと呼ばれます)。雪の重みで垂れ下がった枝が地面に接し、そこから根っこが生えてきて新しい幹のように振る舞います。

f:id:higea:20191127214526p:plain

最近iPS細胞が話題ですが、動物とは違い、植物は何回でもクローンで生き長らえることができます。今、目の前にあるスギが果たして何回目の分身なのか、気になりませんか?

 

天然スギ林があるあたりは、1年間の約3分の1の期間、霧に覆われているそうです。佐渡は島なので、海から湿った空気が一気に登ってきて、冷やされて霧になります。

霧をスギの葉っぱがキャッチして、それが水滴となって地面に落ち(樹雨)、地面を潤します。

島であることが大佐渡山地のスギ林を形成する一つの要因となっているのです。

 

 

 

天然スギ林を見るには?

佐渡石名天然杉は、無料で誰でも見に行くことができるコースです。冬季は閉鎖されています。詳しくは下記の紹介ページをご覧ください。

www.visitsado.com

新潟大学の演習林をトレッキングするには、さど観光ナビのエンジョイプランからツアーを申し込む必要があります。(こちらも冬はやっていません。)

enjoysado.net